コロナ禍からかつて無いほどの飼料高騰、酪農乳業界がその対応に迫られ、生産抑制を強いられ辛かった2022年、2023年でした。
【飼料高】
国際穀物相場が産地の豊作で落ち着きを見せる中、徐々に下がって行くと思われます。酪農経営の中で大きな位置を占めてきた肉用子牛(和牛等)の相場も飼料価格の落ち着きとともに回復に向かうと思われます。
世界有数の穀倉地帯にあるウクライナとロシアの戦争勃発を機に飼料価格は上がり始め、今回の事態に至ったことは周知の事です。そうであれば戦争終結と共に穀物先物相場は下がると考えられます。
更に酪農と肉牛の関係は「肉用子牛」という市場取引で繋がっています。穀物飼料高は肉牛業界を直撃し、消費財コストの8割を超えました。全国の肉牛業の方々の「子牛の購買力」を削ぎました。和牛素牛は80〜100万円したものが40万前後まで下がったのです。
酪農業界が肉牛農家の餌高の分まで負担したとも言えます。
戦争終結→穀倉地帯回復→穀物相場安定を何より期待したいです。
【A2】
昨年、日経トレンドTOP 10にA2牛乳がリリースされ、メデイアにも牛乳が取り上げられる機会が多かった年でした。弊社では2019年から着目し、当時既にアジアの大都市では広く販売されていたA2牛乳は、いずれ日本にもニーズはあると確信していました。
同様にA2に着目し長年かけて牛群を揃えて「いつかA2の時代が来る」と用意していた農家と販売に向け営業しました。当時は知名度が全く無いA2、乳業や小売の理解と認識をなかなか得られませんでした。「A2でもB2でも牛乳足らんのだから持ってこいよ!」と叱咤されたのを覚えています。
夏の原料乳が不足する時期に行ったのが間違いだったかも知れませんが、それ程に認知されてないA2でした。
2023年4月に販売して以来、着実に販売量を増やして群を抜くトップシェアを維持しています。今まで牛乳がお腹に合わなかった多くの方々に、牛乳やラテを心配なく楽しんで頂けるよう販売を拡大していきます。
酪農、乳業関係者の皆様に良い年になりますよう祈念致します。
令和7年 元旦
代表取締役社長 茂木修一